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当社株券等の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の更新について
2023/02/24
当社は、本日開催の取締役会において、2023年3月29日開催の当社第57回定時株主総会(以下「本総会」という)へ、以下のとおり、当社株券等の大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の更新について、議案としてお諮りすることを決議いたしましたので、お知らせいたします。
当社は、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(いずれも予め当社取締役会が同意したものを除きます。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を為そうとする特定株主グループを「当該買付者」といいます) が一定の合理的なルールに従って行われることにより、株主の皆さまに十分な情報が提供され、不適切な買収により当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止して、企業価値の向上に資することになるとの観点から、2020年3月24日開催の第54回定時株主総会において、当社株券等の「大規模買付行為への対応方針(買収防衛策)の更新の件」につき、ご承認をいただいておりますが、本対応方針は本総会終結のときをもって有効期間が満了いたします。
そこで当社では、現方針の有効期間満了に先立ち、現方針導入後の情勢変化、法令等の改正等を踏まえて、その更新の是非及び内容変更の要否について検討いたしました。その結果、来る本総会において株主の皆さまの承認をいただくことを条件に、現方針をさらに3年間更新することを決定したものです。
本議案の本総会への提出に関しては、社外取締役2名を含む取締役5名全員及び社外監査役2名を含む監査役4名全員が同意しております。
なお、当社は、本日現在、当社株券等の大規模買付にかかる具体的な提案等は受けておりません。また、2022年12月31日現在における「大株主の状況」は、別添3のとおりであります。
注1:特定株主グループとは、当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます)の保有者(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者とみなされる者を含みます)又は買付等(金融商品取引法第27条の2第1項に規定する買付等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます)を行う者とその共同保有者(金融商品取引法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます)及び特別関係者(金融商品取引法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます)を意味します。
注2:議決権割合の計算において分母となる総議決権数は、当社のその時点での発行済全株式から、直近の自己株券買付状況報告書に記載された数の保有自己株式を除いた株式の議決権数とします。
1.本対応方針導入の目的
大規模買付行為に応じるか否かは、最終的には株主の皆さまのご判断に委ねられるべき事項と考えますが、そのためには買付提案に関する十分な情報やそれを評価するための相当な時間が株主の皆さまに提供される必要があると考えております。そのように考える理由は以下のとおりであります。
当社グループは情報化戦略の立案、システム構築、システム運用管理などのITサービスを主たる事業としており、顧客企業各々の情報システムのニーズに合致したサービスを継続的に提供しております。その結果として特定の企業並びにその属する業界において多くの業務経験を積み、特有の業務知識・ノウハウを習得したことで、顧客企業から高い評価をいただき、信頼関係を継続しております。そのことこそが、同業他社との競争において、当社グループの重要な強みとなっており、同時に当社グループの企業価値の源泉となっていると認識しております。したがって、各顧客企業と当社との関係性への十分な理解なくして、当社グループの企業価値や買付提案の妥当性を判断するのは容易でない場合があります。
そのため、当該買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかを株主の皆さまに適切に判断いただくためには、当該買付者及び当社取締役会の双方から、上記のような事業の背景を踏まえた今後の経営方針、事業計画に加え、特に顧客あるいは業界という側面での営業方針・政策などについての適切かつ十分な情報が提供されることが不可欠であります。
また、大規模買付行為によって株主の皆さまが不測の不利益を被ることを防止し、場合によっては取締役会が株主の皆さまの利益のために買付提案の改善を当該買付者に要求する、あるいは代替案を提示するためのルールが必要であると考えております。
当社はこのような基本的な考え方のもとで、以下のとおり大規模買付行為に関するルール(以下「大規模買付ルール」といいます)を設定するものであります。
2.大規模買付ルールの内容
(1)当該買付者は、大規模買付行為の実施前に取締役会に対して、株主の皆さま及び取締役会の判断のために十分な情報(以下「本件必要情報」といいます)を提供するものとします。その内容は以下のとおりであります。
① 当該買付者の概要(当該買付者の事業内容、当社の事業と同種の事業についての経験等を含みます)
② 大規模買付行為の目的及び内容
③ 当社株式の取得対価の算定根拠
④ 買付資金の存在を根拠づける資料
⑤ 当社の経営に参画した後、向こう5年間に想定している経営方針、事業計画、財務計画、資本政策、配当政策、資産活用策等
本件必要情報の具体的内容は大規模買付行為の内容によって異なることもあり得るため、当該買付者は大規模買付行為を行う前に先ず当社代表取締役宛に、当該買付者の名称、住所、設立準拠法、代表者の氏名、国内連絡先及び提案する大規模買付行為の内容を明示し、大規模買付ルールに従う旨を記載した意向表明書を提出するものとします。
当社は、意向表明書を受領後10営業日以内に、当該買付者から当初提供していただくべき本件必要情報のリストを当該買付者に交付します。なお、当初提供していただいた情報を精査した結果、それだけでは不十分であると認められる場合は、十分な本件必要情報が揃うまで追加的に情報提供を求めることがあります。
大規模買付行為があった事実及び当社取締役に提供された本件必要情報は、株主の皆さまの判断のために必要であると認められる場合は、取締役会が適切と判断する時点で、その全部又は一部を開示いたします。
(2)取締役会は、当社の要請に基づく本件必要情報の全てを当社が受領した翌日から起算して、60日(買付の対価を円貨の現金のみとする公開買付による当社株式全部の買付の場合)又は90日(その他の場合)以内の期間をもって、大規模買付行為を評価、検討、交渉、意見形成のために必要な期間(以下「取締役会検討期間」といいます)とし、当該買付者は取締役会検討期間中大規模買付行為を開始しないものとします。
また、取締役会は、取締役会検討期間中、当該買付者から提供された本件必要情報を検討し、取締役会としての意見を取りまとめ公表いたします。
3.対応
(1) 当該買付者が大規模買付ルールを遵守した場合
もし当該買付者が大規模買付ルールを遵守した場合、取締役会は、当該買付提案に対する反対意見を表明したり、代替案を提案して株主の皆さまを説得したり、その他の適法かつ相当な対応をとることがありますが、原則として3(2)①又は3(2)②に記載した対抗措置をとりません。ただし、たとえ大規模買付ルールが遵守されても大規模買付行為が株主の皆さまの利益を著しく損なうと取締役会が判断した場合として別添1の記載事項に該当する場合は、株主の皆さまの利益を守るために、3(2)①又は3(2)②に記載した対抗措置をとる場合があります。
また、当社取締役会は、対抗措置を発動するに際し、特別委員会が株主意思の確認を得るべき旨を勧告した場合又は当社取締役会が株主意思の確認を得るべきと判断した場合には、株主総会を招集し、対抗措置に関する当社株主の皆さまの意思を確認することができるものとします。当社取締役会は、かかる株主意思確認のための株主総会の決議に従うものとし、当該株主総会において対抗措置を発動することを内容とする議案が否決された場合には、当社取締役会は対抗措置を発動いたしません。株主意思の確認を求める場合、当該買付者は、当社株主の皆さまの意思を確認し、当社による対抗措置の発動・不発動が決定されるまで、大規模買付行為は開始しないものとします。
(2) 当該買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合
当該買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合、取締役会は株主の皆さまの利益を守ることを目的として、以下の具体的対抗策のうち、取締役会が適切と判断する措置をとることができるものとします。なお、実際に新株予約権を発行する場合には、一定割合以上の当社の株券等を保有する特定株主グループに属さないことを行使条件とするなど、対抗措置としての効果を勘案した行使期間及び行使条件を設けることがあります。
① 新株予約権の無償割当て
ア.新株予約権の割当てを受ける者及び割当てる新株予約権の数
取締役会が別途定める割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対し、その所有株式(ただし、当社の所有する当社普通株式を除く)1株につき1個の割合で新株予約権を割当てるものといたします。
イ.新株予約権の目的たる株式の種類及び数
新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、新株予約権の目的たる株式の数は新株予約権1個当たり1株といたします。
ウ.発行する新株予約権の総数
新株予約権の割当総数は、取締役会が別途定める割当期日における当社の最終の発行済株式総数(ただし、当社の有する当社普通株式を除く)に相当する数とします。
エ.新株予約権の発行価額
無償といたします。
オ.各新株予約権の行使に際して払込みをなすべき額
各新株予約権の行使に際して出資される財産は金銭とし、その価額は1株当たり1円を下限とし時価の2分の1を上限とする金額の範囲内で取締役会が定める額といたします。
カ.新株予約権の譲渡制限
新株予約権の譲渡については、取締役会の承認を要するものといたします。
キ.新株予約権の行使期間等
新株予約権の行使期間、行使条件、取得条件その他必要な事項については、取締役会にて別途定めるものといたします。
② その他の対抗策
①によることが妥当でないと判断される場合で大規模買付行為に対する対抗策を実施する場合は、会社法その他の法律及び当社定款が取締役会の権限として認める措置のうち大規模買付行為に対する対抗策として適法かつ相当と認められる措置をとるものといたします。
(3) 対抗措置発動後の停止
取締役会は、本対応方針に基づき大規模買付行為に対する対抗策を実施することを決定した場合であっても、当該買付者が大規模買付行為を中止した場合や大規模買付ルールを遵守することに同意するなど3(1)(2)に記載する対抗策の発動要件が解消されたと取締役会が判断した場合は、特別委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置の発動の停止を決定することがあります。
(4) 特別委員会の設置
本対応方針を適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止するために、社外取締役、社外監査役並びに必要に応じて選任される社外有識者で構成される特別委員会を設けます。
取締役会は、3(2)①又は3(2)②に記載した対抗措置をとるか否か及び対抗措置の停止その他重要な判断について必ず特別委員会の勧告を経るものとし、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。
また、特別委員会の招集権限は、当社代表取締役のほか、各委員も有するものとし、その招集が確実に行われるようにします。なお、特別委員会の概要は別添2のとおりであります。
(5) 本対応方針の見直し及び有効期間
取締役会は、関係法令の整備等を踏まえ、本対応方針を随時見直すものとします。
また、本対応方針の有効期間は2026年3月に開催予定の当社の第60回定時株主総会終結の時までとします。
なお、本対応方針は、その有効期間中であっても、株主総会又は取締役会において廃止する旨の決議がなされた場合は、その時点で廃止されるものとします。
4. 発動時に株主・投資者に与える影響等
(1) 発動時に株主・投資者に与える影響
大規模買付行為に対して対抗措置を講じることを決定した場合は、法令及び証券取引所規則等に則って適時適切な開示を行い、また、当該買付者以外の株主、投資者に不利益を与えることのないよう適切な配慮をします(ただし、株主の皆さまが以下(2)の手続に従うことを前提とします)。
なお、3(3)に記載のとおり、取締役会決議により対抗措置の発動を停止することがあります。取締役会が対抗措置として新株予約権の無償割当てを決議した後において、この発動を停止した場合又は無償割当てがなされた新株予約権の全てを当社が無償取得する場合には、当社株式1株当たりの価値の希釈化が生じません。したがって、希釈化が生じることを前提として当社株式の売買等の取引を行った株主、投資者は、株価の変動等により相応の損害を被る可能性があります。
(2) 発動に伴って必要となる株主の皆さまの手続
対抗措置を講じる場合に株主の皆さまは、以下の手続をとらない場合は株式持分の希釈化の不利益を受けます。
(新株予約権の発行の場合)
別途公告する基準日までに名義書換を完了し、引受に関わる意思表示と行使手続(行使価額相当額の払込等)を行っていただく必要があります。
5. 本対応方針の合理性
本対応方針は当社株式の大規模買付行為に対し、株主の皆さまが判断するのに必要な情報と時間を確保するためのルールを設定し、当該買付者がこのルールを遵守しない場合や大規模買付行為が株主の皆さまの利益を著しく損なうと当社取締役会が判断した場合に対抗措置を講ずることを定めたものでありますので、以下のとおり株主の皆さまの共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。
(1) 買収防衛策に関する指針との適合性
本対応方針は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」が定める三原則、すなわち①企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則を充足しているものと考えております。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の内容にも十分配慮したものとなっているものと考えております。
(2) 株主意思の反映
本対応方針は、上記3(5)「本対応方針の見直し及び有効期間」に記載のとおり、本定時株主総会における株主の皆さまからのご承認をもって発効し、その有効期間は、2026年3月開催予定の当社の第60回定時株主総会終結の時までとしております。また、当社取締役の任期は定款上1年であり、上記3(5)「本対応方針の見直し及び有効期間」に記載のとおり、本対応方針は取締役会決議による廃止が可能ですので、たとえ本対応方針の有効期間中であっても、当社取締役の選任を通じて株主の皆さまの意思が反映されていると考えております。さらに、上記3(5)「本対応方針の見直し及び有効期間」に記載のとおり、本対応方針の有効期間の満了前であっても、当社株主総会の決議により廃止することが可能とされております。以上のとおり、本対応方針は株主の皆さまの意思が最大限反映されることとなっております。
(3) 独立性の高い者による判断の最大限の尊重
上記3(4)「特別委員会の設置」に記載のとおり、本対応方針を適正に運用し、取締役会によって恣意的な判断がなされることを防止するために、社外取締役、社外監査役並びに必要に応じて選任される社外有識者で構成される特別委員会を設け、本対応方針を発動するか否か等の重要な判断について必ず特別委員会の勧告を経るものとし、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。
また、特別委員会運営規程に記載のとおり、特別委員会は証券会社等の外部の専門家に対して当社の費用負担で専門的な助言を求めることができます。
このように、本対応方針の発動にあたっては独立性の高い者による判断を最大限尊重する仕組みが確保されています。
(4) 客観的要件の設定
上記3(1)(2)に記載のとおり、本対応方針は、対抗措置の発動を、当該買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合や大規模買付ルールを遵守していたとしても大規模買付行為が株主の皆さまの利益を著しく損なうと取締役会が判断した場合に限定しています。このように、本対応方針では、予め定めた合理的な客観的要件が充足されなければ対抗措置を発動することができないとすることで、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みが確保されております。
(5) デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
上記3(5)「本対応方針の見直し及び有効期間」に記載のとおり、本対応方針は、いつでも当社株主総会で選任された取締役で構成される当社取締役会の決議により廃止することができるものとされており、当社の株券等を大量に買い付けようとする者が、自己の指名する取締役を当社株主総会で選任し、かかる取締役で構成される取締役会により、本対応方針を廃止することが可能です。したがって、本対応方針は、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではございません。
また、当社取締役の任期は定款上1年であり、また当社は取締役の任期に差を設ける期差任期制も採用しておりませんので、本対応方針は、いわゆるスローハンド型買収防衛策(取締役の交替を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間がかかる買収防衛策)でもございません。
以 上
問い合わせ先:経営企画部 コーポレート・コミュニケーショングループ 03-6667-8010