コンプライアンス/リスクマネジメント
CACグループは、企業の社会的・公共的責任を強く認識し、社会の理解と信頼を強固なものとすることが自らの持続的な発展につながると考えています。企業としての倫理観や誠実性を高めるため、コンプライアンスやリスクマネジメントに対する方針・体制を定め、その維持に努めています。
コンプライアンス
CACグループでは、「法令・諸規則ならびに社会的規範を厳格に遵守し、企業の倫理観や誠実性を高めること」をコンプライアンスと定義しています。「Five Values」に基づき、グループ全体としてのコンプライアンス基本行動指針を定め、コンプライアンス推進体制の整備と、その実践に取り組むことをコンプライアンス基本方針としています。
コンプライアンス推進体制としては、取締役会において指名したチーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)の下に、コンプライアンス統括部門として法務コンプライアンス担当を設置しています。CCOはコンプライアンス統括部門を所管し、コンプライアンス統括部門はコンプライアンスについての企画、教育、監督、改善などを実施しています。グループ従業員がコンプライアンス違反の発生またはその恐れのある状況を知った場合には、そのような状況に適切に対応できるよう、コンプライアンス・ヘルプライン制度(内部通報制度)を社内外で運用しています。
また、CACグループは社会の秩序や安全に脅威を与える勢力または団体とは一切関係を持たず、さらにこれらの勢力や団体からの要求を断固拒否し、これらと関わりのある企業、団体、個人とはいかなる取引も行わないことを反社会的勢力排除へ向けた基本的な考え方としています。
リスクマネジメント
企業が事業活動を行っていく上では、社外の経営環境から生じるリスクのみならず、社内に存在するリスクにも直面しています。CACグループが企業価値を維持、増大していくためには、このようなリスクに対し、適切に対処することが必要です。
CACグループでは、リスク管理の基本規程としてリスクマネジメント要綱を定め、リスク管理時の行動指針や適切に管理しなければならないリスクの内容、推進体制などを明確にしています。リスクを適切に認識・評価し、対応するための推進体制としては、リスク管理統括責任者(CRO)の下にリスク管理統括部門を設置しています。
重要リスクへの取り組み
当社グループの経営や業績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主なリスクは以下の通りです。
これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生防止および発生した場合の適切な対処に努めています。
リスク | 当社グループへの影響 | 対策 | |
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事業環境 | 競争環境の激化 | 案件が獲得できず、人員の不稼働による損失やプロジェクト採算の悪化を引き起こす | 顧客や市場動向、競合先等に関する情報収集とモニタリング 営業力の強化 |
特定顧客・業種への依存 | 売上高上位を占める特定顧客・業種におけるIT投資や経営環境の変動により、業績の振れ幅が大きくなる | 顧客動向の定常的な把握 新規顧客の開拓 |
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海外事業展開 | 各国における政治や経済、為替等の動向、様々な法的規制、商習慣、社会的混乱等が、海外での事業活動に悪影響を及ぼす | 各国の政治、経済、社会情勢等の情報収集 海外拠点とのスムーズな連絡体制保持 |
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企業買収、出資 | 買収・出資先の企業について、投下した資金の回収ができない場合や 追加的費用が発生した場合、業績や事業展開等に悪影響を及ぼす | 事前調査・検討の徹底 買収・出資基準と撤退基準の策定 買収後の統合プロセス(PMI)強化 |
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企業運営 | 保有資産の価値 | 保有資産の価値投資有価証券等の保有資産の価値下落が、業績や財政状態に悪影響を及ぼす | 資産価値のモニタリング 保有方針に基づく迅速な保有判断 |
人材の確保・育成 | 人材の確保・育成優秀な人材の確保・育成が計画通りに進まず、事業推進に悪影響を及ぼす | 適切かつ効果的な採用活動、人材教育 企業ブランドの向上や魅力ある職場作り |
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技術 | 情報セキュリティ | 機密情報の紛失、破壊、漏洩等により、社会的信用の低下・失墜や損害賠償責任が発生する | 情報管理に関するポリシーや事務手続き等の策定 全社員への情報管理に関する教育 セキュリティ対策 |
不採算プロジェクト | 開発工数や作業工数が超過し、売上原価率が悪化する | 受注前段階での案件精査 専門部署によるプロジェクトのモニタリング |
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サービスの中断 | システムダウンや自然災害、パンデミック等により、当社グループが提供している各種ITサービスが中断し、業績に悪影響を及ぼす | 事業継続計画(BCP)の策定と、訓練・教育 |